食欲の秋をもっと楽しもう。
まだまだ暑い日が続きますが、時折秋の涼しい風が吹き、蝉の鳴き声が気がつけばコオロギの鳴き声に。
すっかり秋らしくなってきました。
そんな上勝町では今、絶賛すだちの時期。
私もすだちの収穫のお手伝いをさせていただいています。

東京で暮らしていた時はすだちってあまり馴染みがなかったのですが、徳島に来てからいろいろな場面ですだちを使うようになりました。
一番驚いたのは、お味噌汁にもすだちを絞って入れること。
最初に聞いた時は「えー!絶対合わないでしょ!」と思ってたのですが、これがびっくり、おいしいんです。
いつものお味噌汁とは全然違うものになりますが、すだちの酸味がほどよく、さっぱりとした味わいになります。
ぜひ、お試しあれ!
ちなみにその時のお味噌汁の具材はナスがオススメです。(個人的な好みです)

今回は徳島が誇るすだちのお話し。
東京では結構高値で売られるすだち。(私が東京のスーパーで見た時には2玉で120円というところも)
でも、こちらでは15〜20玉で100円とか。安い!
すだちは今の時期、焼き魚にしぼったりととても重宝しますよね〜。

上勝町内の産直市は特に安い。
すだちは7月ごろになると”葉もぎ”という作業をします。
これはすだちにかぶさっている葉っぱを全てちぎるという作業です。
すだちがキレイな緑色になるように、ちゃんと大きくなるようにという理由で行います。
しっかり太陽が当たらないと色も大きさも未熟になってしまうんだそうです。
そして8月末か9月あたりから収穫が始まります。ちょうど今が収穫期。

すだち畑はこんな感じ。
最初は1つ1つ実のサイズを測って、直径30mm以上のものから収穫していきます。
少し日が経つと“皆取り”と言って大きさにかかわらず収穫をします。
色がキレイで傷が少なく、大きいものは実のまま販売したり貯蔵して時期をずらして販売し、小さかったり色の悪いものはすだち酢用に出荷します。
すだちの収穫で大変なところは、はさみで実に傷をつけないようにすること。
傷がついてしまうとすぐに傷んでしまいます。
そしてなにより大変なのは、すだちの木にトゲがあること。
大きいものから小さいものまですだちの枝にはトゲが付いています。
収穫は全て手作業で行うので、収穫中は手や腕が傷だらけになります。
革手袋を使用する人もいますが、どうしても動きにくかったり、実を落としやすくなってしまうのでみんな大抵薄手の軍手を使います。
私もこの期間中は手が傷だらけ。お風呂に入る時にはピリピリします。
意外と知られていませんが、よく見かけるキレイなまん丸の緑のすだちは農家さんたちの苦労の賜物です。
先ほどもご紹介しましたが、徳島では味噌汁に絞って入れたり、焼き魚、揚げ物に絞ったり、ジュースやハイボールに絞っても美味しいですよね〜。
皮は擦って薬味に入れたら香りもサイコー!
まさに食欲の秋ですね。
全国に出回っているすだちはほぼ100%徳島県産なんだとか。
上勝にもたくさんあるすだち。
これを全国の人たちの元へと届いているんだと思うと、なんだか嬉しくなりますねぇ。

みなさんもぜひ、お店ですだちを見つけたら徳島から来たんだなぁ。
もしかしたら上勝のすだちかも?!なんて思って味わってください。



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