武器にもなりそうなほど鋭い装備を持つアイツ。

ついこの間まで暑い暑いと汗をかいていたのに、気がつけばすっかり寒くなっていて、もはや冬に突入しそうな勢いの上勝町。

今回は冬の訪れを感じるあの柑橘のお話し。

これまでクラシカルでは上勝町の季節ごとのお仕事を紹介してきました。

阿波晩茶や
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すだちなど
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上勝町では季節が移りゆくとともに、様々な収穫などのお仕事があります。
ここで紹介したもの以外にもキウイやゆこう(柚子と橙の自然交雑種で徳島県で収穫される柑橘)などがあります。

今回は、冬に欠かせない柑橘、柚子のお話し。

料理やお菓子にも使われる柚子。
香りがとてもよく、最近ではスキンケア商品になったりととても人気ですよね。
徳島では木頭柚子が有名ですが、上勝町にも柚子がたくさんあります。

柚子の収穫時期は11月はじめ。
すっかり朝は冷え込む時期になり、日によっては焚き火をして体を温めてから作業に取り掛かることも。
それでもやっぱり作業をしているとどんどん暑くなって汗をかくくらい。
黙々とひたすら柚子を収穫していきます。
今年もすでに何日か柚子の収穫に行っていますが、最近気づいたことがあります。
私は、1年間の仕事の中で柚子の収穫の仕事が一番苦手です。
知っている方も多いかもしれませんが、なんといっても柚子は鋭くて大きいトゲがびっしり。

皮の手袋をして、なるべく防備して行いますが、1日を終えると腕は傷だらけ。
落ちている枝を長靴で踏んで、足にトゲが貫通した人もいるという話も聞いたことがあります。
それくらい危険な柚子。
それに加えて、柚子の木は背丈も高いものが多いので、収穫は一苦労。
それでも背の小さいおばあさんも脚立に上って、高枝切り鋏を使って一生懸命収穫をしたり、おじいさんは大きくなりすぎた木を切りながら作業をしたり。
本当にみなさん頼もしい。

暑い夏の日に行う、阿波晩茶。

徳島が誇る柑橘、すだち。

香り豊かだけどトゲに苦しめられる、ゆず。

昨年から農作業のお手伝いを仕事にし、今年で2年目になりましたが農作業は本当に楽なものではありません。

もちろん仕事というもので楽なものはないと思いますが、農作業は特に大変だということを身を持って実感しています。
さらに、上勝町では農作業を行うほとんどが高齢者。
体力も必要になる作業が多いなか、80代の方も未だに現役で農家をしているという家も少なくありません。
しかし、できないことが増えてきたり、体がついていかないということも多いのが現状。

私をはじめ、町内では高齢者の農家さんをお手伝いしに行っている人もいますが、どの人も掛け持ちをしていたり、自分の別の仕事もあったりと行き届いていない部分もあります。

今後、さらに高齢化が進んだらどうなるんだろう。

農作業をしながらこんなことを少し不安に思います。
上勝町の農家を、今まで続けてきたものを少しでも残していきたい。
荒れた畑が増えないように、おじいちゃんおばあちゃんの想いを少しでも支えられればと思い、私も体力があるうちはこれからも農作業のお手伝いをしていきたいと思います。

 

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