過疎地での移動について考える。
12月に入りましたね。
年の瀬が迫ってくることから目をそらしたい東です。
さて、今日は過疎地での移動手段についてのお話。
先日、クロアチア人でオランダの大学で学ぶ大学生ヤスナちゃんが
上勝にある調査のために訪れていました。
それは「過疎地における移動について」。
ある車メーカーと共同で研究しながら大学の卒業製作にも取り組んでいます。
その中で彼女は、一般的に移動について焦点をあてて考えられる場所は都会が多く、
田舎での移動についてはあまり目を向けられていないこと。
クロアチアでも、12000人いた町が今では6000人に減ってしまっていることから
将来過疎化がすすむことを考えると、今過疎地では移動について
どういった問題があるのかを検証するために上勝にやってきたとのことでした。
彼女は滞在中、上勝の資源回収拠点「ごみステーション」で住民の方に
アンケートをとったり、ある晩はうちの家でみんなで上勝での移動について議論したり
車を持たずに生活されている方のお宅に歩いてお邪魔して
生活する上での不安についてヒアリングをしていました。

素麺を知らないということで、寒くなってきましたがヤスナちゃんには人生初素麺を楽しんでもらいました。
以前、このクラシカルでも書いたことがありますが、
上勝町では「有償ボランティアタクシー」というシステムが運営されています。
しかし、上勝での暮らしにおいて移動手段の不安が全く無くなったわけではありません。
時々想像するのですが、自分がもし車の運転ができなくなったらどうなるだろうかと。
車の運転が好きな私にとって、運転ができなくなること自体辛いのですが(別の話)
自分の都合の良いタイミングで自由に移動できる手段が無くなってしまったら…。
やはりこの点については大きな不安があります。
現在、上勝の公共交通機関としては町営バスが運行されていますが
1日の本数は限られていますし、基本的には県道沿いでの運行なので
山奥で住む人にとっては、バス停までの移動が難しかったります。
また、時には誰も乗っていない町営バスを見ると、
特に夜は「あぁ、これから奥の地域まで走っていくんだなぁ…。」と
夜の山奥へバスを走らせる運転手さんを不憫に思ったり、
町としての財政的な圧迫も気になるところです。
どういった解決策が考えられるのかー。
それについて考えていたところ、昨日テレビ番組である実証実験について放送されているのを見ました。
滋賀県東近江市奥永源寺地域ではゴルフカート型の車両を使い
自動運転で人を乗せて運ぶ実証実験が行われているそうです。
京都新聞記事
こういったAIなどの先進技術は確かに過疎地での暮らしを救う
一つの方法になりそうですね。
トップ画像のように、美しい自然の中で生活することを幸せに感じる一方で
徐々に少なくなる人口、無くなっていくサービスなど
不安要素も増していくのは事実です。
でもまだここに住みたい人がいる限り、東近江市のような
実証実験を上勝でもいろいろ試していけたら良いのにと思います。



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