しわしわ、暮らしをつくる。
こんばんは、あずまです。
今日はバレンタインデーですね。
みなさま、素敵な夜をお過ごしですか?^^
私はこの記事を締め切りに追われながら書いています(笑
さてさて今日は、ちょっと私のここ最近抱えているモヤモヤについて書かせてもらうことにしました。いつもは事後報告的な記事を書いている気がするんですが、どういう迷いや課題があって、何がモヤモヤしているのかその過程も書いておきたいなと思ったのです。そのため、今日は結論のない話になってしまいますが、お付き合いいただければ幸いですm(_ _)m
理想と現実のギャップ
おそらく、このモヤモヤの大半はこれだと思うのです。
理想と現実のギャップ。
去年から、カフェで受け入れをしている独自のインターンシッププログラムに有難いことに、応募者が今年8月末くらいまで毎月2〜3人ずつくらいに来てくれるようになっていて、それもフランス、チェコ、イギリス、コスタリカなど、世界各国から来てくれる予定で、受け入れを始めた1年前には「人手が足りなくてどうしようか。」と言ってのですが、1年経った今、時にはセレクション(選考)しないといけないぐらいまでとなり、たくさんの人が来てくれるのは嬉しい限り…。

今は2人のインターン生がいます。香港からきたルイスくんと、フランスからきたクレアちゃん。
なのですが。
彼らはゼロ・ウェイストを学びに来てくれるわけだから、自分たちが「ちゃんと」していないと、上勝町にがっかりして帰ってしまうのではないだろうかという不安も同時に抱くのです。
その不安は、時には自分の活力や原動力にもなって、普段はめんどくさいとか時間がないと言い訳してやらないことも、いろんな人が来てくれるんだから、と重い腰をあげて取り組めることも多々あります。でもその逆で、前途したようなプレッシャーといいますか、期待に応えたいという思いもあります。
現状、私の家も全くごみが出なような暮らしができているかと言われるとそうではなく、前もごみを出すことの罪悪感について書いたことがありますが、プラスチックの容器包装材が台所の食器を干すスペースの大半を占めたりしている日には、発狂するまでとは言わずともごみの削減が実現できていないことに失望したりするのです。
高い目標を掲げる。それ自体は良いのですが、自分の行動がすぐに結果として反映されなかったり、「こうでなくちゃいけない状態」から離れているように感じれば、イライラしたり落ち込んだり、自分を責めてしまいます。あー自分ってなんてできないヤツなんだ、と。
理想があるからこそ頑張れる。
が、それと同時に自分も苦しむ。うむ、どうしたものだろうか。
相談してみよう。うん、そうしよう!
そんなグダグダ考えていた私は、迷惑にもカフェのスタッフやお客さんやいろんな人にこのモヤモヤをぶつけてみました。
みんなどう思う?どうやったらごみを出さずに、ストレスなく暮らせるんだろうか?なんて。
昨年末に上勝町に移住してこられたトモミさんも私の被害者(苦笑)の一人です。

いつも素敵なトモミさん。
トモミさんはバッグや衣類を自らデザインし、作品を制作・販売されていらっしゃる方で、ゼロ・ウェイストに取り組む上勝町に魅力を感じて京都から引っ越してこられました。少し前にトモミさんのご自宅にもお邪魔させてもらったのですが、整理整頓されたお部屋や、自分らしくカスタマイズしたごみの分別スペース、自作のクッキーなど自分の心が洗われるような空間で豊かな時間を過ごさせてもらいました。


相談すると、トモミさんは自分のものさしをつくるのだと教えてくれました。
自分が気持ちいいように。生活しやすいように。生きていきやすいように。

トモミの相談会開催中の様子。
同じことを、上勝町で暮らすアーティスト中村さんという方からも聞いたことがあります。

中村さんは薪風呂、薪キッチンの生活。自ら畑もつくり自分の暮らしを作るプロ。
中村さんのご自宅も物が全て作品の展示のようにきれいに並べられて美しいのですが、
それは中村さん曰く、全て使いやすいように置いているだけだと。

調味料やスパイスのビンが美しく並びます。
トモミさんも、中村さんも、自分のものさしを持っているんですね。
どうやらここに、私のモヤモヤの糸を解く鍵がありそうです。
さらにトモミさんは言います。
便利になると自分の力がつかない、と。
便利さによって、もともと持っている力を生かしきれないままになってしまうんじゃないか、と。物質的には豊かでもこれで力をつけた、自らが生み出したという満足感は得られなくて、「便利だ」という満足と自分の中から生み出した力は別物なのではないか、と。
ここで一つ私が気づいたことがあります。
それは、モヤモヤのひとつに、私の暮らしは今、都会での生活とあまり変わらないのではないかという疑問です。
時間に追われ、カフェで料理は作るものの、毎日何かを生み出した、昨日よりも少し進んだように何かを積み上げた実感はない。
これって、上勝で暮らしている意味あるんだろうか。
それがモヤモヤの奥底で渦巻いている気がしているのです。
しわしわ、いこう。
トモミさんと中村さんお二人ともが共通して言っていたことがもう一つあります。
それは「整理整頓」という言葉です。
トモミさんはデザインというのは整理整頓をすることだと。
暮らしも同じように、自分の生活がしやすいように整理整頓すること。
生活がしやすくなったら気持ちがよくなって余裕がうまれるんだよ、と。
中村さんに至っては、ゼロ・ウェイストは日本語に置き換えると整理整頓だ、とおっしゃいました。
私はまだ整理整頓ができていなくて、それを少しずつ始めたいと思っているし
少しずつ、自分のものさしを作ろうとしているんだと思います。
そのためにも、自分が暮らしたいバランスを見つめるため身の回りではなく、自分のゼロ・ウェイストをしないといけないようです。
上勝には方言として「しわしわいきよ」という言葉があります。
疲れないようにゆっくりといきなよ、という意味ですが、ここにはゆっくりと着実に前に進もうという意味も込められているように私は感じます。
ついつい生き急いでしまいそうになりますが、ゆっくりと、着実に、少しずつ、自分の暮らしをつくっていけたら。
上勝の暮らしや先人の知恵、共に上勝で生活する人たち、遠くから上勝に思いを馳せてくれる人たちと、整理整頓に励みたいと思います。
そんな私のもがく様子も、時にはまた、お伝えできたらなんて。



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