大切なものを守るために。

新年度が始まって、早10日が経ちました。
しかし、世間は新年度が始まったのを忘れるくらいの大騒ぎになっています。

新型コロナウイルス。

まさかここまでの騒ぎになるとは。これに関してはみなさん思うところが色々あるでしょうけれど、今はなるべく外出せずに安全に過ごしましょう。
上勝町の様子に関しては、前回クラシカルに上がった記事からさほど状態は変わっていません。

[blogcard url=”http://rdnd-kamikatsu.com/webmaga/2020/04/03/corona/”]

今日のクラシカルは、くら〜いニュースで世間を埋め尽くしている今、上勝町の春の明るい様子などをお伝えしようかなとも思ったのですが、今回このような感染が日々広がっている中で上勝町で暮らしていて思ったことを書くことにしました。

 

新型コロナウイルスにも負ける気配のない町


先日、国内でも7都府県に緊急事態宣言が発令され、都市部ではロックダウンはしていないもののパニックに陥っていることと思います。
この感染拡大がいつまで続くのか、休業要請はいつまで続くのか…。
上勝町も観光者向けの事業所はもちろん、飲食店やイベント運営を行う事業所などは休業したりと影響が出ています。
町内行事も全て中止。春の楽しみもなくなってしまいました。
でも、山で暮らすおじいちゃんおばあちゃんたちを見ていると、世間が大騒ぎしていることが嘘じゃないかと思うほど穏やかに暮らしています。

都市部では食料品など生活必需品はどうしてもスーパーやコンビニなどへ買い物に行かないと暮らしていけませんが、山で暮らしていると、今回のような非常事態が起こっても生きていけるような気がします。
野菜やお米などは最悪どうにかなるし(今の時期なら山菜も多くあるので、山で採ってくることもできる)、水は山から引いているのでいつでも綺麗な水を飲むことができます。
普通に生活していれば、気がつけば騒ぎは収まっていた。なんてことになるんじゃないかとすら思います。

 

油断は大敵


しかし、ウイルスはどこから入ってくるかわかりません。
町外の人がふらっと訪れたその時にウイルスも一緒に入ってくるかもしれないし、町内の人がちょっと買い物に、と市内へ出た時に感染して帰ってくるかもしれません。
一度、町内で感染者が出てしまったら広がるのは一瞬だという怖さも小さな町だからこそあります。
上勝町では1人1人が接触する人の数が多く、ましてや町の半数以上は高齢者。

たった1人感染しただけでも被害は大きいものになると思います。
いくら山で生活しているからとはいえ、安心はできない状態です。

 

訪れる町の人のことも考えて


前回のクラシカルでも輝実ちゃんが書いてくれましたが、「上勝は大丈夫だと思って」「山は空気がきれいだから避難してきた」などと言って訪れてくれる人が今もたくさんいらっしゃいます。
その気持ちもわかります。
しかし、そう思って来てくださる方々が無症状感染している場合だってあるんです。
今、仕方なくどこかへ行かないといけないのだとしたら一度、その町で住んでいる人たちのことを考えてみてください。
あなたが好きで買っている野菜はもう買えないかもしれない、あの素敵なカフェやレストランは永遠に営業できないかもしれない。あの町ごとなくなってしまうかもしれない。
今少し我慢をするだけで、少し動きを自粛するだけで守ることができるのです。

この騒ぎがいつ治るのかは誰にもわかりません。
でもこの騒ぎが治るまで、みんなでおとなしくしていましょう。
また笑顔で会えるように。

私がこの町に来てもうすぐ丸5年が経ちます。
もし、今も東京で暮らしていたら自分の周りのことしか考えられず、自分が不自由なく生活できるようにということしか気にしていなかったかもしれません。
でも、この町に来てから隣に住んでいるおばあちゃんのこと、いつも笑いかけてくれるおじいちゃんのこと、何かあるとすぐに頭に浮かぶ人が増えてきました。
今回もみんなの顔が思い浮かびました。

みなさんも“大切にしたい”という思いがあるはずです。

大切に、これからも守っていけるように考えていきましょう。

 

 

by
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です