トクシマを、齧る。
締め切り、デッドライン、期限。
というのは有難い(?)もので、いつかは必ずやってきます。
本日の上勝クラシカルの担当はわたくし。
夜8時までに仕上げないといけない。
この締め切りのおかげで、いつもならそのままにしておくことも
ちゃんと文字にできるんだから、ありがたい、ありがたい。
(昔おばあちゃんが何か「やっちゃったら」こんな風に言ってたなぁ。)
さぁ、がんばって書いてまいります。
「トクシマを、齧る。」とは何だったのか。
今日は先週開催したイベント「トクシマを、齧る。」について書きます。

このイベントについては感想がまとまりきらなくて、イベント終了後から書くことをためらっていましたが、クラシカルの期日とあっては書かずにはいられません。
さて、前置きが長くなりましたが早速まいりましょう。
このイベント「トクシマを、齧る」を企画した経緯は以前書いた記事「東京に行ってきた。-その目的編-」で少し書きましたが、きっかけとなったのは昨年東京で開催された徳島移住促進セミナー。このイベントで感じた違和感を元に、企画書を書いて徳島県に提案してみました。



企画書の一部。とにかく、これまでの移住セミナーとは違う空間を作りたかったのです。
企画書にも書いていますが、今回やってみたかったのは「対話する機会・空間をつくる」こと。一方的なセミナーでただただ移住をすすめるのではなく、
モノや人のファンを作ることから徳島のことを知ってもらいたいと思っていました。
徳島や上勝の良さは、正直来てもらわないと伝えきれない部分があります。
だから私たちにできるのは、自分たちがやっていることを紹介することくらい。
全部じゃなくて、ちょっとだけ。
そのニュアンスが「齧る。」という言葉とリンクして、今回のテーマでありタイトルとしたのです。
その後県の担当者の方も柔軟に対応いただき、昨年の12月頃から調整を進めてきました。今回は徳島県西部からハレとケデザイン舎さん、徳島県南部からはカフェ・ボスコベルさん
そして徳島県東部から当店が出店することとなり、オンラインミーティングやグループチャットでやりとりし、あっという間に3ヶ月ちょっとが過ぎたのです。
迎えたイベント当日。果たして…。
2019年4月14日(日)。イベント当日。
事前のミーティングで徳島県の担当課の方々から、どれくらいの集客を見込むかと聞かれたので「少なくとも100人くらいは来てほしいですねぇ。」と言ったら固まってしまわれて…。
「少ないですか…?汗」と聞いたら
「いや、これまで20人か多くて30人が最高人数なんで、100人なんてイメージできなくて…。」といった反応でした。
内心、私もドキドキ。
会場となった移住情報・交流ガーデンは「ザ・セミナー会場」といったような場所で
「カフェっぽさ」を出そうにも、様々な制限があってオシャレさを出しきれない可能性があるし、東京駅から徒歩4分ほどの好立地ですが、休日の東京駅周辺というビジネス街に人は来てくれるのだろうか。しかもよく分からないイベントに…。と、不安要素が大きかったのです。
11:00 オープン。

少しずつ少しずつ、各店舗の友人や知人が遊びにきてくれて、
ちょっとずつ、ちょっとずつ人が増えていって、
気づいたらワイワイ・ガヤガヤが心地よいという、あのカフェ特有の空間が小さいながらも生まれていました。



最終的には100人ほどの方々が来てくれて
本当に友人、知人、そしてふらっと立ち寄ってくださった方々には感謝です。
トークイベントではゲストが真ん中にいて、その周りを参加者が囲む形となり
なんだか会場全体一つの円のような雰囲気でした。
質問も何点がでて、インタラクトな時間だったかな、と。

17:00 クローズ。
不安と期待が入り混じった時間が終わりました。
齧るから、もっと深く、へ。
イベントが終わり、私の心の中は一つの実験が終わってホッとしていたり、参加者の期待に沿うものができたのか不安だったりー。
そしてまた、自分たちはこれから何をすべきかということを考えていたり。
今回東京に行ってみてずっと感じていたのは「心の置き所がない」ということ。
どこに居ても何をしていても、落ち着かない緊張状態でした。
(もちろんイベントがあったからというのもあるけれど。)
で、なんでだろうと考えてたら、東京の中に心を置ける場所がなかったんだな、と。
たくさんの友人に久しぶりに会えて嬉しかったけれど、それは非日常で、全く私の日常とはかけ離れたものでした。
これって、お上りさんの私たちだけが抱える感情じゃなくて、やっぱり地方に、地域に行ってみたいと思っても「心置きなく話せる人・場所」がなければ、都会で暮らす人たちも地域と行き来すること、継続的に交流することなんてありえないんじゃないかと。
だから私は、みんながいつでも来られる「家」のような「状況」を、作り続けたいなと思いました。
それはカフェや宿泊できる場所・空間を維持することであったり、
上勝や私たちのことを知ってもらう機会をもつことであったり。
世界中のいたるところに、自分の家族や親戚のような存在の人・場所があって
人や情報の行き来があるのって、すごく楽しそう。
そんな仕組みをつくるのが、次やるべき実験となりそうです。

*最後に
今回のイベントにご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました!
また一緒に何かできたらいいですね。


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