上勝町になくてはならない伝統のお茶。
梅雨が明けました!
来る日も来る日も雨ばかりの日々ともさようなら!
夏が来ます!暑い暑い夏が来ます!
昔は夏より冬派でしたが、最近はもっぱら夏派のyukiが本日の上勝クラシカルをお届けします〜。
ところでみなさん、気づいてますか?
1つ前の記事も私が担当だったということに。おかしいですよね〜。
このWebマガジンは3人で記事を書いているんですけどね〜。おかしいですねぇ〜。まぁいいんですけどね。
ということで、今回のクラシカルは今の時期上勝町は大忙し!なあの話をお届けします。
上勝のみなさんは今の時期に上勝町がなんで忙しいのかもちろんお分かりだと思います。
上勝町は今、町内のほぼ全域で晩茶作りの真っ最中!どこもかしこも茶摘みで大忙しなんです。

上勝町の晩茶をご存じない方は、「え?今ってお茶の時期なの?」と思うかもしれません。
静岡県などで作られている緑茶はだいたい4月下旬から5月頃に茶摘みをしますよね。
でも、上勝町の晩茶は7月〜8月頃に茶摘みをします。
ここで!
上勝町にある晩茶ってなに?!
上勝町には昔から続く“阿波晩茶”というお茶があります。
阿波晩茶は緑茶などとは違い、乳酸発酵させて作るとても珍しいお茶。

昔は家で飲むお茶はそれぞれの家庭で自分たちで作っていました。
今は少しずつお茶を作る家は少なくなってきましたが、それでも晩茶を作って販売している家は100軒ほど。
自分の家で飲む分だけ作っているというところも含めると100軒以上の家庭でお茶が作られています。
夏の一番暑い土用の丑の頃に茶摘みを行い、摘んだ茶葉を茹でて、擦って、桶で20日ほど漬けます。
そして、天日干ししてしっかり茶葉を乾かしたら出来上がり。
これだけ見ると簡単そうに見えますが、ほとんどの工程を手作業で行います。
炎天下で行う茶摘み
全て手で摘みとります。人差し指と親指で枝をはさみ、枝についている葉っぱを全てそぎとります。
炎天下も大変だけど大雨でも合羽を着て摘みます。

暑い中、大釜で茹で
ただでさえ暑いのに、火をボンボン燃やして茹でるこの作業は汗が止まらない。

天日干しもずっと空とにらめっこ。
お天気のいい日が続かないとできない作業。これもまたひたすら炎天下で暑い。
少しでも雨が降ってきそうになったら急いで屋内へとしまいます。

上勝町の阿波晩茶はこのようにして作られています。
今は絶賛茶摘み時期。
早くから摘みだした家ではそろそろ天日干しも始まります。
茶摘みは町内をはじめ、町外からも摘み手さんを雇って何人もで一斉に摘みます。

山の斜面や畑、田んぼだった場所などたくさんの場所に茶の木があるので、少人数で摘んでいたらいつまで経っても終わりません。
少しでも早く終わらせられるように、農家さんは摘み手の確保にも必死です。
なんでこんなに大変なのに、作り続けるんだろう?そう思う人もいるかもしれません。
でも昔から続いてきたこのお茶は上勝町にはなくてはならないもの。
町民はもちろん、近年では町外や県外にも愛飲家が増えるほど人気なんです。

私も上勝町に来てからは、お茶といえばこの晩茶。1年中飲んでいます。
毎年茶摘みのお手伝いもさせてもらっています。
この大変な苦労を経て出来上がることを知った今、感謝の気持ちを感じながら美味しく飲んでいます。
しかし、ご存じの通り上勝町は高齢化の町。人口も1500人。
どう考えても手間は足りないし、体力が必要になるこのお茶作りは高齢者にとって厳しい仕事です。
これからも伝統ある美味しいお茶を守っていくために毎年少しでも茶摘みのお手伝いをさせてもらいたいと思っています。
みなさんも機会があれば、ぜひ上勝町の晩茶を飲んでみてください。
そして、お茶摘みのお手伝いにも来てくださいね。
さーて、明日も茶摘みだー!



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