郷に入れば郷に従え。
梅雨真っ只中。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
昨年の上勝町は1ヶ月くらいずーっと雨でうんざりしたのを覚えています。
今年は梅雨の割に雨が少ないような気がします。
あいかわらずあまり人の動きがない中で生活をしていると、この上勝クラシカルにも影響が出てきます。
なんせ、何も変わったことをしていないのでネタ不足です。
誰かと何かをしたり、イベントがあればそのことを速攻ネタにさせてもらうのですが…。
けど、変わったことをしなくても日常の中で思ったこと、起こったことをそのまま記せばいいのか。と、気持ちを入れ替えて本日のクラシカルをお届けします。
昨年度、上勝町のゼロ・ウェイストをまるっと紹介するポータルサイトの制作に携わらせていただきました。
上勝町がなぜ、ゼロ・ウェイストを始めたのか?具体的にどんなことをしているのか?町民や事業所はどんな風にゼロ・ウェイストをしているのか?などなど。
「上勝町=ゼロ・ウェイスト」の町が定着しつつある今、上勝町のゼロ・ウェイストのことが一目でわかるサイトがなかったので2020年の目標年に合わせて出来ました。
まだご覧いただいていない方はぜひ、見てみてください。
このサイトの中で、私は町民の方と事業所のみなさんに取材をさせていただきました。
ゼロ・ウェイストに特化した取材をするのは初めてだったので、人それぞれゼロ・ウェイストに対する様々な考え方があったり、まだまだ私の知らないゼロ・ウェイストがあったりと取材を通して自分自身も改めて考えさせてもらうきっかけになりました。
このサイトはまだ完成系ではなく、これからも少しずつ内容が増えていく予定です。お楽しみに。
先日、再び町民の方に取材をさせてもらいました。
今回は今まで取材していなかった、上勝町出身のご家族。
ゼロ・ウェイストが始まる前から町内で生活をしている方々です。

このご家族のお家の前にはこんなに綺麗な棚田
正直な話、ゼロ・ウェイストを鬱陶しく思っている町民の方も多いと思います。上勝町はゼロ・ウェイスト宣言をするまではどの家庭でも野焼きが当たり前でした。なんでもかんでも燃やす。それが今や45種類に分別して、洗って乾かしてゴミステーションまで持って行かなくてはいけない。面倒だと思う人も多いでしょう。

仮設ゴミステーション
そのご家族は、「町が決めたことだから、それに従うしかない」その一言でした。
最初はもちろん面倒くさいと思ったし、億劫だったけど、慣れれば癖になって面倒くさいとも思わなくなったそうです。
上勝町出身の方で、そう思える人は町内にどれだけいるのでしょうか。
他所から移住してくる人たちは、ゼロ・ウェイストの町として知っていて興味を持ってやってくるか、「いいことをしている」と思ってわりとすんなりと分別できる人が多いように思います。
もし、嫌な人はわざわざ移住しなければいいだけですからね。
しかし、元々町内に住んでいる人たちはそういうわけにもいかない。きっと反発した人もいるでしょう。
でも、今回取材をさせてもらって、“町の決めたことに従うしかない”その言葉は嫌々従うというよりも人口が少ない中で、生まれ育ったこの町を守っていきたい。そのためにはみんなが協力しあって暮らしていかなくてはいけないという意味も含まれているように感じました。
日頃から生活している中でも、「あの人がやだ」「行政はこんなんだからあかん」など批判的な言葉もよく聞きます。
でも、なんだかんだ言って協力し合っているし、行政と民間がうまく付き合っていかないとやっていけないのが本当のところ。
だからこそ、もっとお互いに耳を傾けて寄り添いながらこの町を守っていきたいんですけどね。
人と人との関わり方って難しいものですからねぇ〜。
郷に入れば郷に従えという言葉があるように、ある程度は町の決まりに従ってみんな暮らしている。もちろん、行政が決めたことにただ従うだけではなく、その決められたことに対して町民も意見を言いながら。
「この町を守っていきたい」
この町で暮らしている人たちの根底にはこの想いがあると思います。
ただ、それが人によって方法が異なったり、想いの強さも違うだろうし、いろんな人の考えを受け入れつつ、自分が最適だと想う考えや方法が見つかればいいなと思います。
そんなことをふと思った雨降りの日でした。




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