ゼロ・ウェイストタウン実現を目指して。-上勝町が再び、ゼロ・ウェイストを宣言-

カメラ2台、新聞社も数社。傍聴席の一般傍聴人は私ひとり…。
傍聴席から少数の人たちが見守る中、本日、令和2年第6回上勝町議会定例会が開かれました。注目は議案として提出された「上勝町ゼロ・ウェイスト宣言」について。


議会が始まる前の議場。ここでおよそ1時間ほど様々な議案が審議されました。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、上勝町は2003年に日本で初めてのゼロ・ウェイスト宣言をしました。

上勝町ゼロ・ウェイスト宣言

そこから17年間、ごみを本当にゼロにすることはできるの?という問いに対して、ごみの細分化によるリサイクルをすすめ、ごみを資源にしようと取り組んできました。その他、上勝と同じようにゼロ・ウェイストを目指す仲間づくりのため、普及啓発もすすめてきました。

その中で見えてきたのは、例えば消費者だけが分別をがんばったとしても、ごみにしかならない製品があり、これについては企業の協力が必要になるということだったり、「環境をよごさないひとづくり」と2003年の宣言の一番目に書かれていますが、こういった人材の育成がこれまで不足していたのではないかという課題が新たにでてきました。

これについて、企業連携を進めたりより多くの人の環境問題に取り組む意識を向上させること、そしてゼロ・ウェイストブランドを確立すべく今年は上勝町ゼロ・ウェイストセンターも新しくオープンしました。ここは町民が使うごみステーションだけでなく、上勝町を訪れる方へのレクチャーや滞在することから、自分たちができるゼロ・ウェイストアクションを体感してもらう宿泊施設も併設されています。


上勝町ゼロ・ウェイストセンターwebサイトより

2003年に宣言した際、2020年を目標年として掲げていた上勝町。今年その目標年を迎えるということで、町内外から今後の方針をどうするかは注目をされていました。私も所属するゼロ・ウェイスト推進委員会ではこのことについて、今年5月から宣言をするか否か、宣言するなら、どのような内容で宣言をするのかについて話し合いを重ねてきました。


たしか、これが第1回のゼロ・ウェイスト宣言について議論したゼロ・ウェイスト推進委員会議。

そして今回の12月議会で正式に審議にかけられ、今後の方針を世に示すことになるということで、日本で初めて宣言した町が次にどう動くのか?について、注目が集まっていました。

今回の議会で新しい宣言として花本町長より内容の説明がありました。内容としては、2030年という新しい目標年を設定し、ゼロ・ウェイストタウンをつくるべく、町民の負担軽減・経済循環・教育を新たに掲げました。これについて今回の議会で満場一致により原案通り可決され、上勝町は再び、ゼロ・ウェイストを宣言しました!

新しいゼロ・ウェイスト宣言文。

町長が上記の宣言文を読み上げる際、なんだかとても不思議な感覚に襲われました。この宣言文を作るためにゼロ・ウェイスト推進委員会のメンバーは3ヶ月ほど毎週のように集まって協議してきました。その内容が今ここで提案され、可決されれば今後の10年の町の方向性が決まると思うと…。

私もいち町民として、ゼロ・ウェイストタウン実現に少しでも貢献できたらと思った1日。
人口1,500人の小さな町の大きな挑戦に今後もご期待ください!

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