どんなところに住むか?それはあなた次第。
初めての一人暮らし。
あんな部屋がいいなぁ。こんな場所がいいなぁ。
自分だけの初めてのおうち。みんな憧れはあると思います。

東京ではずっと実家暮らし。初めての一人暮らしは上勝町に移り住んだのと同時にやってきました。
最初の2年半ほどは上勝町の町営住宅に住んでいました。
間取りは1R。
バス・トイレ別。
オール電化。
家賃15,000円。
電化製品完備。
都会に住んでいる感覚からしたら十分だと思います。とにかく家賃が安い。
でも私は、6畳一間にIHコンロ(1口)の小さなキッチンがあるだけのこの部屋を見て、住むというよりは泊まるという印象を受けました。
最初に住んだ時から私の中では仮住まいの場所。そう思っていました。
上勝町に住むなら古民家を借りて暮らしたいなぁ。
移り住む前からそんなことを考えていました。
こっちに来てすぐにこのことを相談したら、
「上勝町には大きく分けて5地区ある。それぞれの地区にはカラーがあるから、よく見て、感じて、自分が住みたいと思う地区で空き家を探したほうがいい」
そうアドバイスをもらいました。
ありがたいことに様々な場所で仕事をさせてもらう機会があり、それぞれの地区の人たちとも関わらせていただくことができました。
住宅が多く、都会的な地区。
お祭りごとや楽しいこと大好きな賑やかな地区。
おとなしめで硬派な地区。
人間関係が濃い〜ぃ地区。
素敵な景色が多い地区。

私が住みたい地区を選んだポイントは、1つ、人間関係でした。
ロケーションを選ぶとしたら地区の中でさらに好きな場所を選べばいいし、子どもがいるわけでもないので学校に近いとか診療所に近いなんかは別に重要ではないし。
でも、他所から上勝に移り住んで、ましてや一人暮らしとなると周りの力を借りないと暮らしていけない。
ということで人間関係を考えた結果、知っている人が多く住んでいる地区に住むことに決めました。
そこから空き家探し。
特に何をしたわけでもありません。
これは完全に人脈。とにかくいろんな人に空き家を探していることを伝え、貸してくれそうな家があれば紹介してほしいと日頃から言っていました。
上勝町って人口も少ないし、空き家も多いんじゃないの?
そう思う方は少なくないと思います。
私も最初はそう思っていました。
でもなかなか貸してくれる空き家が見つからない。
空いていても、家の庭にお墓があって時々家の人が帰ってくるから貸せない。
貸すためには片付けしなくちゃいけない、それはできないから貸せない。
空き家はたくさんあるのに住める家が少ないのが現状です。
一軒家で暮らしたいと思ったのは、最初はただの憧れでした。
古民家をおしゃれに改装して、ついでに畑で家庭菜園なんかもしちゃって。
うわぁ〜、これぞ憧れの田舎暮らし〜。という感じ。

田舎暮らし=こんなイメージ
でも、上勝町で生活しているうちにそれぞれの場所、家には歴史や伝統が残っていて、今もその歴史や伝統を大切にしながらみんな生活している。
そしてご近所同士助け合いながら暮らしている。
自分もその一員に入りたい。そう思うようになりました。
そして知り合いに紹介していただき、貸してくれる家が見つかったのが2018年はじめ。
初めて見たときに即決でした。
二階建て、築50年。家の場所は標高約450m。家賃10,000円。
部屋数は6部屋。掘りごたつもある素敵な家です。
キッチンの床は抜けかけ、お風呂のボイラーも壊れて使えない。
そこで今年の4月から改修を行い、6月から無事にこの家で生活をしています。

憧れの一軒家での生活をまとめて言うと、理想と現実は違う。
一軒家改修秘話はまた次回に。



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