まるで「宇宙概論」という授業を受けているようだ。

始まりはそう、このwebマガジンを一緒に書いているゆきちゃんとのこんな会話から。

こんな私の幼稚な質問をきっかけに、話はこの後、宇宙にまで広がっていったのです。

 

ゆきちゃんがインターネットで調べてくれて
四季があるのは(日本が四季を感じやすいのは)
地球の自転と公転、そして偏西風と季節風が関係しているらしいと分かったら、
じゃあ風ってなんだっけ?とか、空気って何でできてるんだっけ?
といった具合に、どこかで聞いたことがある
(というかきっと小学生で勉強したはずだっ…!恥)
という身近な疑問を考えるうちに、

なんで人間は二酸化炭素じゃなくて酸素で呼吸してるの?
大気圏って聞いたことはあるけどなんだ?どこからが圏外でどこから圏内なの?
大気圏突入しました!って時になんで火が出るの?

このように次から次へと疑問が生まれては消えを繰り返し
止まらなくなってしまった時、救世主「ののさん」が現れました。


冬のトレードマーク、青と奇抜な色の配色をしたフリースを着ている人こそ、救世主の「ののさん」です。

 

「ののさん」は上勝町でキャンプ場の運営や
上勝への視察の窓口となる会社を経営されている方で、
普段はカフェにコーヒーを飲みに、お昼ご飯を食べに来てくださる
オープン当初からの常連さまなのですが
何を隠そう、もともと宇宙飛行士を目指していた方なのです。

 

「お待ちしておりましたぁーーーーー!!!」

 

仕事で使う資料を作成しようとお店に来ていたののさんの手を止めることを
「悪いなぁ」と(ほんの少しだけ)思いながらも、
私の中で渦巻く疑問をとにかく解消してもらいたく、質問攻めに。

研究が進む宇宙エレベーターの話やら
宇宙を構成する分子、素粒子の話、
CERN(セルン:欧州原子核研究機構)という施設があること、
南極大陸の氷の話などなど…。
ありとあらゆる疑問に、何でもないかのように答えてくれるののさん。

CERNにある「ALICE」という機械の中身。全然わからないけれどワクワクするよね、こういうの。携帯で見えない方はコチラからどうぞ。

最初の話からは想像がつかないほど規模の大きな話になってきて
まるで「宇宙概論」っていうような授業を受けているような気になり、
いつしかののさんを「先生」と呼ぶようになっていました。

「僕の授業料、高いよ〜?」

と言いながらも丁寧に教えてくれるののさんに、
疑問を解消してもらうと同時に、私の中である企みが生まれていたのです。
そして…

「ののさん、今晩私たちと一緒にこの映画観てください!!」

そう言って私が提案したのは「インターステラー」という作品。

2014年に公開された映画「インターステラー」。もうとにかく観て。おもしろいから。

ここまで書いてきてどれだけ私が科学・化学・物理に弱いかを
読者の皆様にはお分かりいただいていることだと思いますが、
そんな私が観てもおもしろい映画で、既に3・4回は観ているのですが
宇宙についてこれだけ詳しいののさんが
この映画を観てどんな感想を抱くのか、
そしてこの映画を観ていて疑問に思うことを
さらにののさんに解説してもらいたい…!という私の悪巧み。

「僕もう8時には寝るんだよ〜。」 という
ののさんを、まーまーと言ってなんとか引き留めることに成功し、
一緒に映画を観てもらうことになりました。

すると、以前このwebマガジンに
クリスマスにクリスマスを辞めたくなった話」という
記事を投稿してくれたイタリアンレストランの表原シェフから
「今晩、鍋せん?」というお誘いがあり、
最終的にはみんなで映画を観ながら鍋を食べる会が開催されることとなりました。


急遽開催された「宇宙映画を観ながらあんこう鍋を食べる会」。

観終わってから、あー、やっぱりおもしろい映画だなーと余韻に浸りながらも
「で、ののさん、あれって本当に可能なの?」
(まだ観てない方のために具体的な表現は避けておきます。)
といったように、のの先生にまた質問、質問、質問…。

あぁーーー。おもしろかった。
あまり何の話をしたかちゃんと覚えてないけど(えっ。)
宇宙について考える時、なんでこんなにもワクワクするんでしょうか。

そして何かふと不思議に思った時に、
近くに専門的な知識をもった人が居てくれることの有難さ。

ちょっと話は飛びますが、最近夫と見ていた動画で
「スープストックトーキョー」というスープ専門店などを展開する
株式会社Smilesの遠山正道さんと
有限会社リビングワールドの代表の西村佳哲さん
グロービスの松林博文さんのトークセッションが興味深かったのですが、
その中で西村さんは世界が個別特殊性よりも
押し並べて同じようなものになってきたとお話されています。


約1時間程度の動画ですが、興味がある方はぜひ。

さらに「その場所でそこに居合わせるメンバーたちと
他でもない自分がどんなことができるかを考えている。
代替可能性が高い社会ではなくて、
自分だから、この人たちとだから、ここだからできることを
創り出していけば、世界はもっと多様になっていくと思う。」と仰っていました。

上勝町は1,500人くらいしかいない小さな町だと
これまでも書いてきていますが、
人が少なくとも、誰かは何かの専門家で
(専門家でなくても、何かをすっごくがんばってるとか)
それぞれ個性的で面白い人が居れば
地域の魅力を語る上で人数なんて関係のないことだと思います。

 

例えば私と同じように、
私の息子が将来、宇宙について疑問をもった時に
すぐ隣に座った人がすごく宇宙に詳しくてなんでも答えてくれたなら、
学校で授業受けただけでは感じられないワクワクや
「もっと知りたい」という関心を大きくできるかもしれない。
それってとても幸せなことだと思うんです。


うちの子が大きくなるまで、のの先生どうか元気で居てください(笑)

 

以上、宇宙の話から地域における人の多様性までを考えた今週でした。
ののさん、ありがとうございました!

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